译者
阿chang
齋藤さんは国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会、国家戦略会議フロンティア分科会と国の仕事に携わりました。そういった議論の過程で、内容がおとなしいことに驚いてしまったほどだと聞いています。齋藤さんが見る日本組織の問題点とは何でしょうか。
记者:斋藤先生在日本国会参与过东京电力公司福岛核电站核泄漏事故调查委员会及其国家战略会议。在这些委员会的讨论过程中,对于讨论的氛围相当低调,你说感到非常惊讶。在斋藤先生眼里看日本组织有什么隐患?
齋藤:1つは失敗を恐れ過ぎて何も言えない、実行ができない状況になっていることです。国家戦略会議でもスタート時点からその点について疑問を呈しました。実は会議が始まる前に、事前にメールでいくつかの問題が提示され、どう解決するかについて、前もって答えを提出してほしいということでしたが、私はそれに反対しました。
斋藤:首先是因过于在意失败反而将自己陷于不敢说话和不敢行动的情况。在国家战略会议的启动的阶段上,我对此问题表示疑问。其实,在会议召开之前收到了电子邮件,在其中写道对邮件中提示的几个焦点提前提出自己的意见和自己的解决方案,我对这样的方式表示反对。
問題を提起して、それに対してソリューションを出すことが大事なのではないと。日本人は既に何が問題かはほとんどの人は分かっているんです。場合によっては、解決策も分かっている。本当の問題は、なぜそれが実行されないかということです。実行の方法について、ほかの参加メンバーと議論したいと申し出ました。
斋藤:我的意见是,先提起问题,然后对此问题提出解决方案,这才更重要。日本人的大部分早就抓到问题在哪。有时候,还甚至找到了解决方案。真正的问题在于为何执行不了早已找到的解决方案。对于如何执行方案,我表示与其他成员共同讨论。
齋藤ウィリアム浩幸(齋藤・ウィリアム・ひろゆき)氏 1971年ロサンゼルス生まれの日系二世。16歳でカリフォルニア大学リバーサイド校に合格。同大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部卒業。高校時代にI/Oソフトウエアを設立。指紋認証など生体認証暗号システムの開発で成功し、2004年会社をマイクロソフトに売却。日本に拠点を移し、ベンチャー支援のインテカーを設立。ドバイなど世界3カ所にオフィスを持つ。1998年アーンスト・ヤング主催のアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー米国大会でヤング企業家賞を受賞。2012年に国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会の最高技術責任者と国家戦略会議フロンティア分科会「繁栄のフロンティア」分科会委員を務める。著書に“An Unprogrammed Life:Adventure of an Incurable Entrepreneur”。近著は『ザ・チーム 日本の一番大きな問題を解く』(写真:的野弘路、以下同)
斋藤William浩幸(Saito·William·浩幸),是1971年出生于美国洛杉矶的日裔二代。16岁就考上加利佛尼亚大学河滨校区(University of California,Riverside)。毕业于该大学洛杉矶校区医学系(University of California,Los Angeles)。在高中开设“I/O软件”公司。在指纹认证等生物识别加密系统的开发领域得到成功,2004年将公司转让给微软。之后,将工作地点转移到日本,为扶持风险企业而开设“In Tecur”公司。该公司在迪拜等国际地区拥有三所地点。1998年在安永主办的“年度企业家(Entrepreneur Of The Year)”美国大会中获青年企业家奖。2012年在日本国会的东京电力福岛核电站核泄漏事故调查委员会及国家战略会议新领域分科会分别担任首席技术负责人和“繁荣的新领域”分科会委员。著作为“未编程的生活:一个无可救药的创业家的冒险(An Unprogrammed Life:Adventure of an Incurable Entrepreneur)”。近作:“The Team——解决日本的最大问题”(由的野弘路拍摄,下同)
それに対して反応はどうだったんですか。
记者:那么外界对你的提议有什么反应?
齋藤:日本の政府で仕事をするのは初めてだったので非常に勉強になりましたが、アメリカと違うなと思ったのは、英語で言う「バイトサイズ」、個々の問題提起をしたほうが話しやすいということです。
斋藤:在日本政府首次工作,因此自己学到了很多东西,其中,与美国不同之处在于日本较适合提出细节的问题而展开讨论,用英文可表达为“数据单位(Byte Size)”。
問題の本質は問題提起から解決方法に至るプロセスにあって、問題の定義の仕方、議論の進め方、そして、法案に落とし込んでいくという政治プロセスを今一度見直したほうがいいと主張しました。しかし、なかなか難しいことなので、具体的な問題をいくつか出して、それについて議論しましょうという話に結局は戻りました。分かりやすいキャッチフレーズに落として話をしようということです。
斋藤:问题的本质在于从提出问题到解决方案的过程中,因此我表示需要再次检验一系列的政治过程:先界定问题,之后进行讨论的流程,最后将讨论的结果反映到项项法案。但是说起来容易做起来难,终究总括到原来的讨论方式——提出几个具体的问题,以此为议题展开讨论。就是将问题转移到易懂的标题上而进行讨论。
なぜ、そうしないと議論が進まないのでしょうか。
记者:讨论的时候为何需要这么做?
齋藤:結局、参加している委員の方も、皆さん何らかのステークホルダーなので、農業だったら農業、文化だったら文化と、英語で言うところの「ペットプロジェクト」を持っています。それを守りたい、むしろ売り込みたいということもあると思われます。
斋藤:归根到底,委员会的人们都跟某些利益有关系的人,比如农业是农业利益相关者,文化是文化利益相关者,用英文说,他们都持有“深受重视的项目(Pet Project)”。依我看,这之所以,是因为他们都要守住并各家看重如何扩大手头的项目。
もちろん、そういう気持ちは分かります。僕にもアントレプレナーシップという守りたいテーマがあります。でも、それは脇に置いておいて、もっと俯瞰して考え、提言することが私の役目だと思いました。それもグローバルな視点で。
斋藤:当然,我可以理解他们的感受。我自己也有捍卫创业家的个人原则。可先将自己的意见放在旁边,从高瞻远瞩的角度来俯瞰分析问题并提议,这是我的首要任务。甚至要从全球的角度来看。
なぜ、日本の組織は、問題も、問題の解決策も分かっているのに実行に移せないのでしょう。
记者:问题所在及问题的解决方案都明白,为何日本的组织执行不了?
齋藤:減点主義の社会の在り方に慣れて、失敗を恐れているからです。何をやるにしても、リスクをできるだけ少なくしようとして、自分の評価を下げないようにする。それはイコール、何もやらないことになります。
斋藤:那是因为组织习惯于“扣分制度”的社会并且害怕出错。不论做任何事情,人们都先将风险控制到最低水平,以防自己的评价跌落。这样的作风等于干脆什么都不做。
結局、議論のプロセスが変わることなく報告書を出すことになってしまったことはちょっと残念でした。Aという問題に対して、いくつかの実行案は示されたので、それはそれでいいんですが、どう実行するかという議論まで踏み込めなかったことが心残りです。
斋藤:当时,委员会没有改变讨论的方式而发布调查报告,这给我留下遗憾。对于A的问题,周围提出了几种行动方案,这本身没有什么错,不过讨论的内容没有加深到如何执行这个层面,这是我留下的唯一遗憾。
日本の組織の前では、イノベーターである齋藤さんも歯が立たなかったということでしょうか。
记者:照你这么说,在日本特有的组织文化面前,斋藤先生没有起到作为创新者的作用?
齋藤:誰とは言わないけど、わざわざ議事録のしゃべった時間を計算した人がいたのですが、それによると私は結構しゃべった方でした。パッションを持っていろいろ提言したのですが、実際にそれが報告書に反映され、外部にお伝えするということについては、まだまだ力不足でした。ただ、すごく勉強になったので、これから政治家や官僚の方と話をする際には役立つと思います。
斋藤:我不提具体的名字,可有人特地算出会议记录上的说话时间,据那人的计算结果显示,我算是讲话比较多的人。虽然我持着激情的态度来提出各种事情,可实际上在将这些内容反映到报告里面,从而传递给外界的人们这方面,我还是没有百分之百地做到。不过这个经历给我印象很深,对今后与政治家或官僚谈话的场面起到一定的作用吧。
国だけでなく、組織が問題解決できないことの原因に、チームの不在があると齋藤さんは言っています。何かを解決したり、何か新しいことを生み出したりするためには、チームが必要だと。そして、日本にはあらゆる面において、チームがなくて、そのことが問題解決ができない、イノベーションが生まれない原因だと言います。そもそも、齋藤さんがおっしゃるチームというのは、どういうものなんでしょうか。
记者:斋藤先生,你说不仅仅是国家,组织无法解决问题的原因在团队的缺乏。要解决某些事情或者创造新的东西,团队是不可缺少的。在此基础上,在日本的任何方面,不存在团队导致解决不了问题,甚至成为阻碍创新的原因。话说回来,您所提起的团队是指什么?
イノベーションは失敗の積み重ねの末に生まれるもの
创新是由失败累积下来的结果诞生的
齋藤:最近、世界経済フォーラムや、サマーダボス、OECDといったところでいろいろ話をする中で、チームの考え方も広がってきました。また、なぜチームづくりがイノベーションにつながるのかについて話してくれと頼まれることがすごく多くなりました。
斋藤:最近,在世界经济论坛、夏季达沃斯论坛及经济合作与发展组织(OECD)的谈话当中,对团队的了解也逐渐普及。同时,受人之托而而演讲团队的组建为何能够诞生于创新,这样的机会越来越多。
イノベーションがいきなりぽっと生まれるということは、今までの人間の歴史上なかったことです。イノベーションというのは、いろいろな研究や失敗の積み重ねの過程で「たまたま、運よく」生まれるものであって、いきなりイノベーションが「できた、生まれた」ということはありません。長いプロセスにおける数々の失敗のおかげでイノベーションは生まれるのです。
斋藤:自古以来的人类历史中,创新不会无缘无故地诞生出来。创新是在各种各样的研究或重重失败积累下来的结果中“碰巧地有幸地”诞生出来,而并不是立刻“发生或诞生”。在漫长的过程中发生的重重失败才能做到创新。
だから、国家戦略会議の会合でも、イノベーションという言葉は失敗という言葉と一体として理解されない限り使ってはいけないと強く提言しました。失敗ということが許されなかったら、イノベーションはあり得ません。イノベーションは必ず失敗と隣り合わせで、失敗したとき、どうやってほかのメンバーに助けてもらうか、どのような役割分担で助け合えるかが大事で、それができるのがチームなんです。
斋藤:因此,在国家战略会议的会晤中,我强调指出,不可使用创新这个词语,除非大家能体会到创新与失败是硬币的正面和背面的关系。在允许失败的前提下,创新会有可能存在。创新是与失败有一纸之隔的距离,失败时,如何得到其成员的帮忙,通过分担任务如何实现互相帮助才重要,只有团队才能实现这些东西。
失敗したときに、失敗をカバーし合うのがチームということでしょうか。
记者:做失败时,互相弥补是团队,是这个意思吗?
齋藤:もっと言うと、アントレプレナーシップというのはアイデアを実行するプロセスです。よくアントレプレナーシップはリスクテイカーと言いますが、私はリスクテイカーと言うと、わざわざ好んでリスクを取ることのように捉えられて誤解されると危惧します。そういうことではありません。
斋藤:再进一步解释,创业家精神(entrepreneurship)是指实现创意(idea)的过程。虽然我们经常将“创业家精神”当做“冒险者(risktaker)”,但依我看,“冒险者”这个词语会容易误导别人并给他们留下“偏要冒险”的印象。完全没有这回事。
本当のアントレプレナー、あるいは本当のイノベーターというのは、わざわざリスクは取らない。リスクをはかって、そのリスクをどう防ぐかを考える存在なんです。
斋藤:真正的创业家或真正的创新者不会偏要冒险。他们可以说是既反倒估计风险的严重性又思考如何预防风险的存在。
齋藤:ただ、そのリスクを完全に防ぐことは難しい。時々、想定外の問題が起こる。全てのリスクについて、前もって手を打てるかどうかと言うと、それはできない。そこで、リスクが発生する度に、微調整したり、対策を打ったりするのがチームなのです。いろいろな人の意見を聞き、議論し、完全ではないけれどもベストソリューションを探すプロセスです。イノベーションはこういったプロセスそのものを指す、ということもできます。
斋藤:虽说如此,百分之百地预防风险是很难做到的。偶尔会发生突发问题。至于对所有的风险我们能否提前执行对策,我可以断定地说完全是不可能的。那么,在每次发生风险的时候,进行调节或执行对策的就是团队。听取各种各样的人的意见而进行讨论,就是那种寻找虽然不是完整的但可谈得上最佳方案的过程。换句话说,创新可以说是指这样的过程本身。
これまで数多くのアイデアを見てきましたが、1人でイノベーションを実現しているという例は世の中にほとんどありません。必ず2人とか3人で始めている。最近はノーベル賞も1人で受賞するケースは少なくなっています。お互いの意見を聞きながら、お互いの意見を足し算したり、掛け算したりして、リスクを分散して、対策をたて、具体的な成果につなげるプロセスがチームの一番大事な部分なんです。
斋藤:截至现在,我过目了许许多多的创意,可在世界上几乎没有仅靠一个人实现创新的例子。所有的创意都是由两个或三个人开始的。最近,连诺贝奖的获奖者也有很少由一个人获奖的案例。倾听彼此的意见,对彼此的意见算加法或算乘法,分散风险,商量对策,研究对策,从而连接到具体的成果,这个过程是团队的最核心的部分。
チームにはダイバーシティーがとても大事
团队不可或缺多样性
いろいろな意見とか、いろいろな人がいるというのがチームには重要なのでしょうか。
记者:对团队而言,有各种各样的意见或各种各样的人很重要?
齋藤:そうなんです。ダイバーシティー、つまり多様性というのがチームには不可欠です。日本は残念ながら、多民族国家であるアメリカに比べてダイバーシティーが非常に少ない。個々の頭脳レベルは高いけれど、組織の在り方は、ダイバーシティーに欠けていると思います。年齢や性別に関係なく意見を普通に伝え、お互いに普通にコミュニケーションできる組織もめったにないし、そのような組織・企業風土もない。悪いことは悪い、間違っていることは間違っている、リスクはリスクと、誰もが自然に言える環境にしないとまずい。そういったコミュニケーションがまともにできない結果が今の日本の閉塞感を招いていると思います。
斋藤:没错。多样性是团队的不可或缺的东西。很遗憾的是,与多民族国家的美国相比,日本的多样性非常少。虽然个人的知识水平很高,可为了实现理想的组织还是缺乏多样性。跨越年龄和性别差异而交换意见,在同等的立场互能够相沟通的组织罕见,再说,几乎没有这样的组织也没有这样的企业文化。不好是不好,不对是不对,风险是风险等,要塑造任何人都自然而然地敢说意见的环境,这是不可回避。依我看,实现不了我上述所说的基础沟通的结果导致现在日本的停滞感。
同じような経歴の人ばかりとか、男ばっかりとか、女ばっかりとか、同じような人が集まってもイノベーションが生まれないのはなぜですか。個々の人はみな、優秀だと思いますが…。
记者:具有相同经历的人聚集或只有聚集男人抑或只有聚集女人等,为何只有相同背景的人们做不到创新?虽然每个人都很优秀.....。
齋藤:同じ畑から出た優秀な人というのは、グループ構成員としては合っているんです。同じ人が1ミリずつ物をこつこつと良くしていく。改善という言葉がありますよね。英語で言う、インクリメンタルイノベーションをやっていくという面では合っています。
斋藤:来自同样背景的优秀的人在小组成员方面特别合适。同样的人携手一步一步地提高产品质量。你知道“改善”这个词吧。用英文来表达,如果争取“逐渐创新(incremental innovation)”的话,最合适不过了。
グループという概念、グループという組織は悪くはないんです。例えば、高度成長の時代にはグループはすごく合っていました。ただ、時代が変わっていくとき、グループの目標である改善という概念は使えません。グループの場合は、今までのやり方を守る力が強くなりますが、ちょっと変わった人が新しい目標設定について考えるイノベーションには合わない。しかも、時間軸がすごく短くなっていて、イノベーションの方法がどんどん進んでいる中では、改善の結果イノベーションを生むことを待っている暇はもうないんです。
斋藤:小组这个概念或小组这个组织也可以。比如说,在日本高速发展时期,小组是最合适的。不过在趋势变化的时候,我们已经用不了小组设置目标进行改善的概念了。用小组就可以加强守住原有的方式,但有稍微不同的思想的人思考新的目标,就是思考创新时小组的概念不合适。再说,在时间轴变得非常短,同时创新的方法快速改变的时候,我们没有时间等待这改善的结果带来创新。
時間軸が短くなっただけでなく、世界のあらゆるところでいろいろな変化が起きている。そんな中で、ゆっくりと微調整していく時代ではもうなくなったのです。
斋藤:不仅时间轴的缩短,在世界的各个角落都发生各种各样的变化。在此背景下,时代已经不是逐渐进行调节的时代了。
これまでの方法を踏襲するためのグループではなく、イノベーションを生むチームをつくるためには、女性の登用がカギだとおっしゃっていますね。
记者:不是为了重蹈原有方式的覆辙而是为了创建产生创新的团队,你说如何聘用女性是非常关键的,是吧?
齋藤:OECDの中でも日本は、女性と一緒に仕事することについて遅れています。女性がキャリアをつくるのがシステム的に難しいんですね。女性がもっと活躍できるようにするだけでもGDPが15%も伸びるというデータもあります。
斋藤:在加盟OECD的国家中,与其他国家相比,日本落后于女性的工作参与度。再就业体制方面,女性难以开拓自己的职业生涯。据有些数据显示,只要改进女性能够大显身手的空间,GDP会增长百分之十五。
日本の学生と話していて思うのですが、男性は、大学に入って、卒業して、就職して、課長になって、家を買って、結婚して、部長になって……という、エスカレーターに乗らないといけないという社会的ルールがあるようですね。
斋藤:通过与日本学生的对话中,我感到日本社会有潜规则大家要走上别人走的路,比如男性应当进入大学、进入公司、在此当科长、与伴侣结婚及当部长等。
一方女性はそういったルールに基づかない生き方ができる自由が男性よりあるようです。結婚相手を探して専業主婦になるのがいいという雰囲気も最近感じますが、そうではなく、海外で勉強をしたり、冒険したりして自分の世界を広げている女性は多い。本当は男性もそういう経験をするべきなんですが、組織に縛られていると、そういう余裕がない。
相反,我觉得女性比男性多于打破社会的潜规则并生存的自由。最近略有感觉日本社会更倾向于女性找结婚对象并成为全职太太,但与此相比,很多女性通过国外读书和去旅游冒险的方式开拓自己的世界观。按理说,男性也像日本的女性要体验,但身在组织的枷锁中,心里没有空间顾上这些事情。
齋藤:もう1つ大事なのは、日本人の人口に女性が占める割合は51.4%なんです。わずかながら男性より人口も多いんですよ。結構、財布を握っているのは女性です。消費行動の主役は女性です。なのに、女性向けの物を作るための会議に女性がいなかったら、ちょっと変です。いくつかの会社の経営会議に出席した中で、この製品を女性に売ろうと言いながら、その会議の中に女性が1人もいないということが時々あるんですよね。女性のマインドセット(気持ちのあり方)を経営とか製品・サービスに反映しないと意味がありません。
斋藤:另外,重要的是女性的比例在日本人口占据百分之五十一点四。稍微多于男性的人口。大部分的女性抓住家庭的财权。消费行为的主角是女性。虽是如此,可如果在为女性专用东西的会议中没有女性的参与者,那就有点奇怪。其实我曾经参与过几家公司的经营会议,并且会议里有意见将某某产品卖给女性,可在该会议中没有任何女性的参与者,我偶尔面对这样的事情。假如真的卖给女性,只有将女性的心态投入到经营或产品·服务中才起到真正的作用。
女性自身がダイバーシティーを身に付けているということですね。
记者:女性自己要学会多样性,是这个意思吧?
齋藤:はい。それに、女性であるということで、考え方とか価値観とか問題の処理の方法とかも違わけですが、今までそれを経営ストラクチャーに反映してこなかったことはもったいないと思います。
斋藤:是的。再说,女性的想法、价值观及问题处理的方式都不同于男性,可迄今为止,很多企业将这些差异没有注入到经营的基础层面,这是非常可惜的,我觉得。
先ほど、チームでは率直にコミュニケーションができることが大事だとおっしゃいましたが、女性はコミュニケーションの面でも重要な役割を担うのでしょうか。
记者:刚才你说团队需要能够坦白沟通这点,那么女性在沟通方面会承担更重要的责任吗?
齋藤:チームを言い換えれば、コミュニケーションと言ってもいいというぐらいで、コミュニケーションはチームにはすごく大事な要素です。
斋藤:换句话说,团队可以换成沟通,沟通对团队是不可或缺的重要因素。
チームが動く根本はコミュニケーションをすることなんです。遠慮なく、ちゃんと言うことを言うというのが基本です。新入社員や大学制のインターンが企業の会長に向かって「これは違うんじゃない?」と言えるぐらいのことです。
推动团队的根本就是互相沟通。基本的沟通是直言不讳地说该说的事情。进入公司的新手和大学实习生向实习公司的老总可以说,“这点好像不对吧?”,是这个程度的沟通。
女性はそういったコミュニケーション能力が高いということですか?
记者:你的意思是女性在这方面的沟通有优势?
齋藤:アメリカでもよく言われますが、女性のEQ(心の知能指数)は男性より高いそうです。ただ、男性社会の中に、たった1人の女性を投入しても、なかなかうまくいきません。
斋藤:在美国人们经常说,女性的情商(EQ)好像高于男性。不过,在男性社会中,仅投入一位女性是起不到什么作用。
私は世界経済フォーラムの特別委員をしていて、女性の雇用問題を話し合うグループに入っていました。メンバーのうち14人が女性で私だけが唯一の男性です。これはすごいプレッシャーでした。相手は実務経験もキャリアも豊富な女性たちですから。
斋藤:在担任世界经济论坛特别委员的时候,我参与关于女性的雇用问题的讨论小组。在小组的成员中,14名是女性,我则是唯一的男性。这对我来说是非常有压迫感的。因为讨论的对象都是阅历相当丰富又职业经历非常耀眼的女性。
世界トップクラスの女性が集まる会議で出た結論とは…
世界顶级职业女性参与的会议得出的结论是何物?
そこで、女性役員がいない上場企業は上場を廃止させてはどうか?という提言について話し合っていたときのことです。では、何人女性役員が必要かという話になりました。1人でも女性役員がいなければだめだ、というメッセージにしようと言ったら、「それはだめです」と、ある企業の女性副社長が言った。女性が1人だけだと、しゅんとなってしまって、言いたいことも言えなくなるから効率がよくないと言う。
斋藤:我们在此就没有女性高管的上市公司是否取消上市资格进行讨论的时候。经过展开讨论,我们进入了需要几名女性高管的话题。我提出“最低门槛是1名女性高管”的意见,对此意见,某位公司的女副董事长就反驳说,“这不行。”她的意思是仅有1名女性的话容易感到怯场,并且说不出想说的话反而会影响到决定公司的运营。
じゃあ、2人ならどうかと言ったら、ノルウェーの女性が「うちも10年前ぐらいに女性官僚を2人にしたけれどもだめでした」と言う。なぜなら、女性が2人だと女性同士でけんかしちゃうからだという。
斋藤:我接着女副董事长的话说,“那么两名行得通吧?”,之后挪威女性称:“我们10年前将女性的官僚名额增加到两名,可还是没有什么效果。”她之所以这么说,是因为女性名额为两名会导致互相闹矛盾。
結果、3人が最少人数で、ベストは4人ということになった。世界のトップクラスの女性が集まった会議でダイバーシティーの議論ができて、ファクトとしてこういうことが分かった。これを日本で日本人の男性だけの会議で議論していたら、こんな結論は出てこないでしょう。
斋藤:结果,我们得出的结论是:最少名额是三名,最佳状态是4名。在世界顶级的的女性聚集的会议能有机会讨论关于多样性的话题,从中我们得出了如上述所说的结论。对于同样的话题,假如在只有日本男性聚集的会议进行讨论,恐怕不会得出同样的结论。
齋藤:日本の大企業のチームづくりを手伝ったことがありますが、女性を入れたけれど、うまくいかないということが多い。私は責任を与え、女性を受け入れるチームの環境をつくってあげないといけないと提言しました。女性、女性と言って女性をただ組織に入れるだけではだめ。日本ではその後のフォローがなさ過ぎるんです。
斋藤:我从前在日本的大企业参与过团队组建的工作,虽然我们把女性加入到团队里,可往往效果还是不太理想。我从中吸取教训而提出给女性交任务而且团队需要营造接受女性的环境。光靠将女性加入到组织里是不行的。在日本,女性加入团队后就不管,几乎没有什么后勤支持。
女性、女性と言って女性をただ組織に入れるのは逆効果で、なぜ女性を入れるのかの趣旨を分からせ、女性が活躍できる環境をつくらなければいけない。ノルマを果たすようなやり方で女性を組織に入れるだけで終わってしまうのはよくない。
女性光加入组织反而会有反效果,首先让团队的成员明白女性加入团队的意义,从而要营造女性可以在团队大显身手的环境。让女性完成工作定额并让他们参与组织,这样的方式也发挥不到本来的效果。
日本人は「WHAT」が好きなんです。女性を入れるなど、これやれ、あれやれと言われるのは好きで、みんなきちんとやりますが、「WHY」を知らない。なぜやるのかを考えないのです。
斋藤:日本人较顺从“具体的什么(WHAT)”。公司高层叫他们将女性加入到团队或做这个抑或做那个,大家都完成任务,但不懂得“为了什么(WHY)”。他们不去思考为了什么而要这么做。
チームは「WHY」を引き出すことがポイントなんです。グループは「WHAT」を聞いて、はい、分かりましたと言って1ミリ削る。チームはなぜ1ミリ削らないといけないかを考え、チームのメンバーとコミュニケーションしながら、「なぜ」を見つけていく。つまりコミュニケーションを密にとって解決策を見つけるのです。
斋藤:团队的核心作用是如何挖掘出“WHY”的需求。小组听从“WHAT”并且说,“行,明白了”,然后他们做叫做的事情,如同削厚度为1毫米一般。团队则思考到底为了什么而要厚度削一毫米,跟队友沟通,从而逐渐寻找“为何而做”的答案。总之,通过浓厚的沟通找到解决方案。
その「なぜ」を見つけていくプロセスがイノベーションにつながるのですか。
记者:你所说的寻找“为何而做”的过程为什么连接到产生创新呢?
齋藤:イノベーションにもつながるし、問題処理にもつながります。
斋藤:因为通过这个过程能连接到创新,还甚至会促进问题的处理。
想定外とか例外処理に日本が弱いのは、「WHAT」はみんな知っているのに、「WHY」を知らないからです。何をするかではなく、なぜそれをするかを考えれば、どんな問題が起きても柔軟に対応できる。何をするかだけだったら、ただチェックリストの通りにしか行動できない。なぜを考え、知らないと、ちょっとでもマニュアルと違うことが起きると困ってしまう。
斋藤:日本之所以不擅于突发问题或以外问题的处理,是因为大家都知道“WHAT”,可不知道“WHY”。不是思考做什么而思考为何要这么做,只要这么做,不管发生什么问题,都能够发挥灵活而处理掉。只做别人叫做的事情,那就意味着只按照核对表处理做事。不思考为什么,也不懂得为什么做,假如遇到稍微脱离工作手册的事情,自己就不知所措了。
日本製の携帯電話が売れないことはみんな知っているんだけど、なぜ売れないかを知らない、というようなことですか。
记者:换句话说,虽然大家都知道制造日本的手机在市场不好销售,可都不知道为什么不好销售,是不是这个意思?
日本人は「なぜ」を見つけられない人が多い
有很多日本人不擅于找到“为了什么”
齋藤:なぜうちはiPhoneのような製品ができないのか、って、例えば品川の会社とかは思っているでしょう。でも、それは「WHAT」なんですね。何が売れないのかしか分かっていない。根本の「WHY」については考える余地がありそうです。
斋藤:比如,位于日本品川的某家公司感到懊恼:“为什么我们创造不出像i Phone那样的产品”。不过他们懊恼的原因是出于只顾“WHAT”。只了解到什么是不好出售。我们还是与很多空间去思考根本性的“WHY”。
「WHY」である「なぜ」を見つけるのは難しそうです。でも、それは多様性のあるチームによって見つけられるのですか。
记者:作为“WHY”,找到“为了什么”看起来难以做到。不过这些由多样性的团队能否找到?
齋藤:そうです。日本のマネジャーは優秀なんですよ。「WHAT」をやることについては、誰にも負けない。でもマネジャーが管理職になって社長になると、それはマネジャー社長でしかなくて、「WHAT」はできる。けど「WHY」が分からない。
斋藤:能找到。日本的经理非常优秀。至于执行“WHAT”,他们凌驾于任何人。不过经理才晋级到管理层再被提拔到董事长,那意味着这个人才只是具备经理能力的董事长,并且只能执行“WHAT”。不过不懂得“WHY”。
方向性を決めるのはリーダーの仕事ですが、日本人の社長はそういうふうには育っていないんです。「WHY」を部下から聞き出せない。ほかの国ですと、「WHY」を聞き出すことができる。そして、その「WHY」に対してどう答えるかを決める人たちが社長になる。そうすると、世の中が方向転換しても、柔軟にリーダーシップを発揮できるのです。
斋藤:决定方向是领导的任务,可日本的董事长好像没有受过这样的教育。他们从下属那听取并挖掘不了“WHY”。其他国家的人能够听取而挖掘出“WHY”。并且对这些“WHY”如何回答并决定对策的人才自然而然地成为董事长。这样的话,就算世界趋势转换为另外个方向,他们也灵能灵活地发挥出l领导力。
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